ADSL
2022.03.24
エーディーエスエル;asymmetric digital subscriber line
加入者電話回線(この場合は銅の電話線で、光ファイバーは含まない)を使って高速データ通信を可能にする通信方式の一つ。電話局から利用者宅方向(下り)と逆の方向(上り)の通信速度が非対称(asymmetric)のxDSL方式なのでこの名がある。音声伝送用の300~3.4kHzの帯域より高い帯域を使ってデータ通信を行う。
ITU-T(国際電気通信連合)で技術仕様が規定されており、下りが最大12Mbpsの「G.992.3」、最大8Mbpsの「G.992.1」、最大1.5Mbpsの「G.992.2」などがある。さらに2003年1月にはITUによって下り最大24Mbpsの「G.992.5」「G.992.1 Annex I」が策定されたことから、各ADSL事業者は最大24M~26Mbpsサービスを開始。2003年末には24Mbpsで使用している周波数帯域を2倍に増やして高速化を実現した最大40M~45Mbpsサービスが開始された。2004年には最大47M~50Mbpsまで速度が高速化。このタイミングで上り速度は3M~5Mbpsに引き上げられている。
NTT東日本、西日本が1999年12月から提供している「フレッツ・ADSL」のほか、NTTの加入者電話回線部分(ドライカッパー)を借り受け、イー・アクセス、アッカ・ネットワークス、ソフトバンクBBなどのADSL事業者がサービスを提供している。電話局とプロバイダーとの間をつなぐだけのサービス(フレッツ・ADSLなど)と、プロバイダー機能まで提供するサービスとがある。